2020年11月5日

ダイナトロン 環境活動 2020.11

菅首相の所信表明演説で、2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする、脱炭素社会の現実を目指すことを宣言していました。あと30年でそんなことが出来るのかと考えてしまいますが、近年世界で起こっている異常気象や、自然災害での経済損失などを考えると、遅すぎではないでしょうか?

再生可能エネルギー

首相の演説では再生可能エネルギーを最大限導入するとありました。《再生可能エネルギー》環境ではよく聞く言葉ですが、再生可能エネルギーとはいったいどれくらい種類があり、発電量はどれくらいか? 実はわからないことばかりです。

再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、重要な低炭素の国産エネルギー源です。再生可能エネルギーには太陽光、水力、風力、地熱発電、バイオマス、潮力発電などがあります。最近ではミドリムシによるバイオ燃料など、いろいろな発電システムがあるようです。特に二酸化炭素を吸収して成長する植物を原料とするバイオ燃料は、燃焼の際には二酸化炭素を排出するものの、その成長過程で二酸化炭素を吸収しているために、その排出量は0とカウントされ(カーボンニュートラル)、地球温暖化対策に効果的と言われています。太陽光発電では大量の電気を発電する発電所メガソーラーが建設されています。北海道中標津町のメガソーラーは、もともとゴルフ場だった土地に、土地面積約100万㎡、ソーラーパネル約10万7000枚を使い、3万1600キロワットの電気を発電します。これは年間一般家庭6100世帯に供給できる約300万キロワットの発電を見込んでいるそうです。

日本は資源が乏しい為エネルギー自給率はとても低く、また多くは火力発電に依存しています。世界が脱石炭に向かい、石炭・科学燃料事業からの投資撤退の広がりを見せている中、新たな火力発電所の増設計画を進めている日本は、世界からも非難されています。ただ日本の火力発電効率は世界でも最高の水準で、発電時排出されるCO2はかなり減ってきているようです。資源不足の問題、安定的な電力の供給や価格の面で現在火力発電を優先せざるを得ない日本が、将来再生可能エネルギーだけで生活できる脱炭素社会となっても私たちは自分に出来る節電を続けていくことに変わりはありません。

今回参考にした書籍 再生可能エネルギー図鑑

太陽光、風力発電など、知っていても実際どのような仕組みで発電して、発電量はどれくらいになるのかなど、この本は緻密に描かれた絵と詳しい解説で、実例をあげてわかりやすく解説しています。すでに再生可能エネルギーを運用している施設や工場も紹介されており、大人が読んでも満足のできる1冊です。